大導寺はじめ家紋 丸に揚げ羽蝶
[ENGLISH]
【新星劇】白井権八・供養の鐘(抜粋)
権八:久方ぶりにそなたの酌で飲む酒は、又格別の味がする。あ-あ-酒はうまいなあ どうした! 大丈夫か?
小紫:あい-
権八:風邪は大事にせえよ。風邪でもし命でも落とす事があっては大変だからのう
小紫:主さん
権八:うん
小紫:今の言葉は本当かえ?
権八:うん 本当じゃとも もしおまえに万が一の事があったのやら、わしはどうしたらよいのかまかりませぬ! きっと後追い心中と行くかもしれんぞ。
小紫:主さん 主さん 主さんは 亡き長兵衛をやるとの 敵を討つとか?
権八:そなた それを存じていたのか?
小紫:廊雀は うるそうござんす!
権八:そうか そなたが知っているというのなら、今更隠し立てはいたすまい。 そなたの申すとおり 今宵暮六つ琉仙寺におき 亡き長兵衛の仇討 水野を向こうに回した上、一戦交える所存じゃが。のう 紫 このわしが勝つとばかりは決まってはおらん! 水野の刃にこのわしが倒れるやもしれんが、もし そのような時には そなた 一体如何いたす。
小紫:主さん もしも主さんの身に万が一が遭った時には、この紫は後追い心中をするわいな!
権八:こ奴が こ奴が しっぺ返しの早いやつじゃのう!
小紫:主さん
権八:久方ぶりじゃ それ!他の座敷に負けぬよう 一差し舞え!
小紫:あい
権八:小紫!
小紫:主さん!
権八:この!この酒を飲んだ途端 体じゅうがしびれてきたが、この酒の中に何を入れた!
小紫:主さん 許してくんだまし 酒の中には南蛮渡来のしびれ薬!
権八:何!しびれ薬! 何しに以ってこのわしに しびれ薬を 飲まさねば成らぬか?
小紫:唐!唐権殿に頼まれて!
権八:何!唐権殿 今宵暮六つ琉仙寺におき長兵衛殿の敵を打たねばならぬこの手前 その 唐権殿が なにしに以って この身に毒を盛らねばならぬのか?
小紫:主さんの身の上は唐権殿から聞かされました。主さんは敵持ちの為 誠主さんに惚れているならば、その敵として 立派に討たせてやるのがこれが誠 女子の道だと諭されて!!
権八:そう それで毒酒を盛ったと申すか。
小紫:主さん!
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